TOEICが役に立たない理由

    「TOEICは役に立ちますか?」という質問を最近受けることが多く、Twitterで毎回回答するのも面倒なのでBlogにまとめてみること魅しました。

    ワタクシの結論は

    「TOEICは役に立たない&お勉強は人生の無駄」

    です。

    理由は以下3点です
    1.TOEICの「お勉強」をしても実務で通用する英語力が身につかない
    2.TOEICは外国で全然知られていないので、海外出たときに英語力の証明にならない
    3.国内外資に就職するにしても採用担当権のある方はTOEICスコアを参考にしない


    1.「TOEICの『お勉強』をしても実務で通用する英語力が身につかない」について

    TOEICはそもそも単なる「試験」です。「試験」なので、ある程度コツを掴んで
    テクニックを磨けば高得点が取れます。

    しかし、TOEICの問題は容易なものが多く、そもそも
    実務で通用する英語力があれば、テクニックなぞ学ばなくても解けるような
    「超楽勝」問題しかないんです。

    例えばリスニングの場合

    http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample01.html

    実務じゃこんな綺麗で丁寧、ゆっくり、まったりには喋ってくれませんから、これが解けるからといって、実務で使えるリスニング力があるわけじゃないんです。

    実務じゃそれこそ様々な土地、国出身の人が入り混じって仕事します。英語ネイティブであっても、英語それぞれのクセ、訛りがあります。豪州の田舎や英国の田舎、米南部出身者の英語なぞ、訛りが凄く、英語ネイティブでも「??」となるほど。多国籍プロジェクトでは、ロシア、インド、中国、イラク、ボリビア等々様々な国の人が入り混じって仕事します。当然各国の訛りがあります。

    そしてどの人も、ノンネイティブがチームや会議にいるからを、気を使ってゆっくり喋ってはくれません。仕事ですから皆時間が惜しいですし、毎回気を使うのは面倒です。

    そして興奮してくると、皆さんさらに早口になり、訛にも拍車がつくわけです。

    しかし、そこで「訛っててわかりませんでした」「早くて分かりませんでした」じゃすみません。仕事ですから。

    ですから、TOEICのリスニングで高得点でしたじゃ、ちっともえばれないし、実務で使えるリスニング力がある証明にはならんのです。

    ちなみに、英語で話してる人様のお話を実務で理解する場合。その分野の知識がなければ、意味を正しく理解することができません。TOEICのリスニング高得点でした、とはいっても、自分の担当分野の英語のお話が理解できてるかどうかは別次元の話です。

    次にリーディングの場合

    http://www.toeic.or.jp/toeic/about/tests/sample05.html

    これは英語圏で言うところの「購読」には程遠い単なる「穴埋め」です。これは試験のための「お勉強」をしてパターンを飲み込めば解けてしまいます。しかしこれでは実務で通用する読解力を測るのは難しく、こんなお勉強のテクニックを身に付けても実務では使い物になりません。

    では、実務ではどんな読解力が要求されるのか?

    これは実際日本で仕事してればわかります。例えばエンジニアの場合。原文で新しいツールなりサービスのマニュアル数百ページを読んで製品を理解し仕事しなくちゃなりません。マーケティング担当者の場合。定性調査をやるなら、2次資料を大量に読み込んで(それこそ数百ページ)情報を咀嚼レポート書いたり分析します。国際法務の場合。英文の最新法令を判例を読んで頭に入れなくちゃなりません。営業担当なら自社の製品情報英語でびーっと読んで売り込みに行かねばなりませんね。

    どれも1-2行読めばよい、穴埋めできれば良いと言うレベルではないわけです。日本語で読んでも難しい専門書を、英語で、さらに仕事の締め切りにあわせて読まなければならない。

    仕事の場合、一ヶ月も2ヶ月もまってくれるわけじゃありません。それこそ数百ページを明日までに読んで、概要を纏めて部長に送ってくれ、なんて感じなわけです。

    TOEICのリーディングで幾ら穴埋めできても意味がないんです。

    というわけで、幾らTOEICで高得点取れるスキルがあっても、実務で通用する英語力には程遠いと言うわけです


    2.「TOEICは外国で全然知られていないので、海外出たときに英語力の証明にならない」について

    TOEICという試験が知られているのは、実は日本と韓国ぐらいの物で(韓国も怪しいよ・・・・)
    米国や英国じゃ全く知られていません。

    家人は英国の国立大学の教員で、同僚やスタッフには留学生入試に関わっている人が多数おりますが、どの方も「TOEIC?何それ?」状態。

    英国の日系企業や外国人が多い企業で、日本人や外国人採用に関わってる人でさえ知りません。
    英語の試験としてまあまあ知られているのはTOEFLやIELTSぐらいのもんです。

    ちなみに日本にある外資系の採用権があるマネージャ(外国人)だってTOEIC知らない人多いですよ。
    来日したばかりの駐在員だったら、よほどの日本マニアじゃない限り、100%に近い確立で
    知らんでしょう。


    ちなみにTOEICは受験者の多くが日本人と韓国人です。ちと古いデータですが1997‐98年のTOEICの
    全世界の受験者の92%は、日本人と韓国人でありました。(多分今も殆ど変わっておらぬでしょう)

    参考記事
    http://allabout.co.jp/gm/gc/57892/


    3.「国内外資に就職するにしても採用担当権のある方はTOEICスコアを参考にしない」について

    ハイアリング(採用)権を持ってるのは人事じゃなくて、採用部署の部長とかチームリーダーだったりすることが多いんですが、英語使用度の高い外資(本社にレポーティング多いとか、非日本人比率が高くて仕事英語でまわすとか)だと、TOEICのスコアなぞ見ません。欲しいのは試験で高得点取れる人じゃなくて「お仕事のできる方」だからです。スコア高くても仕事できなかったら意味ありません。

    そんじゃそういう会社はどうやって応募者の英語力を見るか?

    それは簡単です。メールのやり取りしたり、インタビューで専門分野の突っ込んだ質問したり、ライティングサンプル(報告書とか)見せてもらったり、プレゼンやってもらえば良いんです。採用担当者が相当のアフォではない限りは、応募者の語学力などすぐ分かります。


    まあそういうわけで、将来外資で働いてみたいわ、とか、外国で就職したいわ、とか留学したいわと思っている方には、TOEICは無駄です。せっせと英語で専門書読んでボキャブを増やしたり、ネイティブに英文添削してもらったり、多様な人と英語でジャンジャン話す訓練をしましょう。


    内資本勤務で昇進にTOEICが必要なんだとか、就活でTOEIC必要なんだって方は、TOEIC受けないとしょうがないわけですが、TOEICの問題は英語力あれば楽勝で解けますので、試験のための勉強するんじゃなくて、まずみっちり
    と基礎力をつける事お勧めします。
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    No title

    TOIECが唯一役に立つところがあって、「国内企業の就職の際に参考にされる」という点です 。翻訳バイトを見ても、スコアはTOIEC基準になっていて、それが目安になっています。それが実際に役に立つかはよく知りませんが :)

    No title

    実感として大学入試用の英語学習とTOEICはセンター入試、有名大とTOEIC500-800 代の範囲において相当程度重複しています。(推薦等はよくわかりません)

    大学入試用の英語の勉強はやるだけ無駄かといえば、無駄もあるとは思いますが、やらないよりはやった方が英語力には良く、TOEICも同様だと思います。高校生が有名大で入試を目指して英語を勉強する努力は将来英語を使う場面では無駄で、単語帳くらいしか意味が無いということでしょうか?

    極端な難語が頻出しないR,LのWPMの処理能力
    をTOEIC 高スコアレベル以上(≦ 実務的英語能力)に上げるに当たってTOEICを下に見る根拠はなんでしょうか?上達の基準を測るのに他の手段がことさらに優れているとも思えません。

    それにしても国内外資が採用で英語力を見るにあたって足切りのようなものをしないとは俄には信じられません。(シェアを考えると足切りにTOEICは最も向いていると思うのですが)

    No title

    le ttuce さん

    TOEICは入試と同じで単なる試験なので幾ら高得点が取れるからといって、英語で実務で通用するレベルで報告書を書いたり、上司の指示を理解したり、お客さんや他の部署に送るメールを書いたり、会議で英語を使ってシステム開発の議論などできるようにならないからです。

    日本語の場合。例えば日本語検定で高得点を取れても、日本語で会議で議論したり、まともな日本語で仕事のメール一本書けない外国人社員がいたらどうでしょう?仕事になりますか?それと同じです

    No title

    2については確かにその通りで、アメリカ人の友達が何人かいてTOEICを全く知らなかったことに驚いた覚えがある。「TOEIC?なにそれ?」って感じ。 最初自分の発音に問題があると思いトーイック、トーエイク、・・しまいにゃ書いてましたねw

    ただ、私個人的には受験する意味は大いにあると思います
    実際仕事を探す際にTOEIC○○点以上と書かれている以上、内資はそこを見ますし自分のアピールポイントにもなるので。

    Re: No title

    > 2については確かにその通りで、アメリカ人の友達が何人かいてTOEICを全く知らなかったことに驚いた覚えがある。「TOEIC?なにそれ?」って感じ。 最初自分の発音に問題があると思いトーイック、トーエイク、・・しまいにゃ書いてましたねw
    >
    > ただ、私個人的には受験する意味は大いにあると思います
    > 実際仕事を探す際にTOEIC○○点以上と書かれている以上、内資はそこを見ますし自分のアピールポイントにもなるので。

    そうですねえ、転職や入社に必要な場合は受験しょうがないですが、
    内容自体がかなり簡単な試験なので、実務で通用する力をつけるのには越したこと
    ございません。TOEICの点ばかり気にしている内資企業は
    国際業務などうまくいってないのでは・・・・

    TOEIC点が高いです、だけだと、海外の取引先との交渉やプロレベルでの
    文書作成(プレゼンやら契約書やら報告書やら)作成は殆ど
    不可能です。これは海外でお仕事されたことある
    日本の方であれば痛いほど良くお分かりではと思いますが・・・

    No title

    昔はいざ知らず、今は外資でもTOEIC必須ですよ。
    不況&英語できる人が増えて、新卒&転職者の応募が激増しているので、書類選考に必須です。まあ、他の英語資格や海外経験があれば不要ですが、そうでなければTOEIC800点くらい無いと書類で足切りされ、面接すらして貰えません。
    仰る様にTOEICで高得点だからと言って英語運用能力があるとは限りませんが、一方で低得点者に英語運用能力が無い事は確実だからです(ロクに試験対策をしないで受けた帰国子女とかが低得点を取る事はありますが、そう言う試験対策一つまともに出来ない人は企業も雇う気になれません)。TOEIC自体は優しい試験なので、普通に英語運用能力を磨いていれば、後は数時間程度の試験対策で高得点を取れてしまうので、足切り用には非常に優れた試験です。
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