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    【書評】辻田 真佐憲 さん「日本の軍歌 国民的音楽の歴史」戦争に突入する「雰囲気」がどのように作られるか。歴史好きだけではなくサブカル好きも必読の一冊



    著者様より献本頂きました。誠にありがとうございます。

    さて、辻田さんファンにとって待ちに待った一冊であります。中学生の頃から軍歌を研究して来た辻田さん入魂の一冊。豊富な資料を駆使した真面目な本ですので、一見50代の大学教授が書いたのではないかと思いますが、ご本人はまだ20代の方です。その辺の研究者の研究所よりも素晴らしいです。

    さて本書は日本の軍歌というのがどのように作られて活用されて行ったのかという歴史的事実を丹念に追います。注目すべきなのは、第二次世界大戦時前夜の日本では、軍歌というのは政府から強制されていたわけではないという驚くべき事実です。戦争突入の雰囲気は、政府が無理矢理盛り上げていたわけではなく、一般の人々の中で盛り上がっており、「これは儲かる!」と見た音楽業界が商売目的で取り組んでいたのです。

    愛国的軍歌を出せばバンバン売れ、死ね殺せという罵詈雑言が山盛りなほど売れるという「なんぞそれ」な状況というのが当時の現実であったというわけで「一般大衆は戦争を押し付けられたんですよ!!」と吠えているどこぞの学校の先生が行っていることとは随分違います。

    また、文芸評論家や音楽家も、生活のために軍歌や隣国対象の罵詈雑言に手を染めていたというトホホな実態。人間ご飯を食わないと死にますので、イデオロギーよりも銭です。悲しい現実であります。しかし、当時の売れ筋軍歌の歌詞を読みますと、よくここまで罵詈雑言を思いついたものだと感心するばかり。なかなかクリエイティブです。

    しかし当時の状況が今の日本に何となく似てますね。最近本屋に並ぶ愛国ポルノはますますエスカレートしてワンパターン化しておりますが、そのエスカレーションのプロセスや、マンネリ化する所などは、当時の軍歌にそっくりであります。

    当時の日本が音楽大国であったこと、作曲家にはどうしょもない人がいたこと、北朝鮮の流行軍歌の話など、面白いとリビアも満載です。



    こちらのムックでは実際に歌を聴くことが可能です。



    辻田さんのこちらの本も素晴らしいので是非お読み下さい。ワタクシは日本で入手しましたが、凄いボリューム。これで3000円代というのはお安いですね。英国ファシスト党や北朝鮮までカバーする濃い内容です。ソ連の軍歌の歌詞のトンチキぶりが笑えます。編集も記述も大変丁寧で政治経済の勉強にもお勧め。







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