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    週刊めいろま Vol.8 大学奨学金に関する議論 - 高等教育は自己責任の時代(2)

    前回のコラムの続きです。

    日本ではここ最近、大学の奨学金に関する話題が盛り上がっておりますが、今回はイギリスの若者と大学の悲惨な状況をご紹介します。


    ◆競争原理にさらされる様になったイギリスの大学

    前回のメルマガでご紹介しましたが、連立政権の大学改革により、イギリスの大学は政府からの大幅な「教育補助金」カットにさらされ、学生に学費をチャージすることで運営資金をまかなう必要に迫られる様になります。つまり、学生がたくさん入学する大学ほど資金が豊富になり、人気のない大学は資金難に陥ります。

    国の規制を満たした上で大学を運営し、なおかつ、自分でマーケティングをせっせとして学生集めをしなければお金が入ってこなくなってしまったわけです。これは、いままで親方日の丸で、売り上げのことは一切心配しなくて良かった田舎のお役所が突然民営化され、お客さんから日銭を集めなくてなならなくなった状況にちょっと似ていますね。

    学生に人気のない学部は学生が集まらないため十分な資金がありません。イギリスは他の国同様景気が悪いので、就職に直結する学部は大人気ですが、人文系の学部は閑古鳥が鳴いています。

    例えば、経営系の学部は1クラス400人なのに、哲学部は1クラス5人の学生しかいない、ということが発生します。教員や事務員の数は同じですから、かかる経費は同程度とすると、経営学部の収益率は哲学部の80倍です。従って、様々な大学で、儲かっている各部の「売り上げ」を人気がない学部に分配して、赤字を補填するということが起こっています。

    これまでちょっとのんびりしていた大学も、学生集めの競争と、研究業績評価をださなければならない、という二重の競争にさらされるようになったわけです。

    さらに、学費がグンと値上がりしたので、学生の要求も高くなります。教員や大学に対して「授業がひどい」「もっと面白いことをやってくれ」と堂々という学生が増えます。教員評価アンケートもやりはじめたので、学生の「お客様の声」が教員の教育業務の評価に反映されることもあります。

    それまで適当に仕事していた教員も、厳しい競争原理にさられる様になっています。教育の他に研究評価もありますので、教員の負担は20年前に比べて大幅に増えています。

    ◆それでも資金難のイギリスの大学

    残念ながら、少なからぬ大学は、資金難に喘いでいます。大学の教員や事務職員の人件費、固定費などに影響が出ています。例えばオックスフォード大学の場合、大学側は学費収入の他に学生一人あたり7,000ポンド(約100万円)の「売り上げ」を得なければなりません。同大学の教授は、施設整備などきちんとやるならば、学生の学費は年16,000ポンド必要だと述べています。

    ◆ 学費がいきなり三倍に!

    イギリスでは大学学費の徴収が1998年に始まりました。当時は年1,000ポンド(約15万円)でしたが、2012年には政府の「教育補助金」カットを受けて、大幅に値上げされました。大学側は、イングランドとEU出身の学生が、一人当たり最高で9,000ポンド(約135万円)請求することが可能になりました。

    これは、 2012年以前のなんと三倍です。

    学費の平均は8,000ポンドですが、多くの大学は上限目一杯の学費を請求しています。例えば、ロンドンのキングスカレッジの場合、年9,000ポンドです。

    ◆卒業後650万円の借金を抱えるイギリスの大学生

    イギリスの景気も悪いので、学生の親は、学費や生活費を全額負担することはかなり難しくなっています。そのため、少なからぬ学生が借金して大学に通います。イングランドの大学生は、卒業時に43,500ポンド(約650万円)程度の借金を抱えます。学生の多くは、政府の運営するThe Student Loans Company(学生借金会社)から借金しています。

    *この記事はメルマガ「週刊めいろま」一部抜粋し内容を編集した物です。全文を読みたい方はこちらからご登録下さい。初月一ヶ月無料です。
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